マーケへの就活

マーケティング職や広告代理店への就職を目指す人のためのブログです。

資生堂が化粧品業界で一位を維持できている理由。資生堂のメガブランド戦略について。

どうも、けーぴーです。
今回は資生堂マーケティング戦略について記事を書きたいと思います。
メーカーのマーケティングは、広告だけじゃなく商品開発から価格や流通など、経営にかなり近い位置にあり、学ぶこともたくさんあるかと。そして、消費財マーケティングケーススタディーにもよく出てくる、マーケティングの花形的な立ち居ちだと個人的には思っています。

元々は100以上のブランドを持つ会社だった。


資生堂といえば、マキアージュ、ツバキ、ウーノなどのブランドが有名ですよね。有名なブランドを多く持っているイメージがあります。化粧品コーナーで資生堂の棚を見てみると、どこかで見たり聞いたりしたことのある商品ばかり。しかし、以前までの資生堂は、100以上のブランドを扱う多ブランド戦略を行っている会社でした。どうしてそういう戦略をとっていたのかというと、消費者の細かいニーズに対応するため。業界No.1の会社を維持するためにも、ドラッグストアや量販店などの新しい流通に適合させるためにも、ターゲットやニーズ、流通ごとにブランドを立ち上げ、小さな市場にもどんどん新商品を投入していました。新商品を多数投入することで、市場をどんどん開拓していくことができますし、消費者に古くさいブランドのイメージを持たれるリスクも減らすことができます。また、競合ももちろんどんどん新商品を投入する訳ですから、それに対抗するためにも新商品の投入は必要でした。

多ブランド化戦略の失敗。


資生堂の戦略は、一見正しいように思われました。しかし、新商品をいくら投入しても、化粧品市場での資生堂のシェアは少しずつ縮小していってしまったのです。その原因については様々な指摘があるのですが、ブランドが多すぎて、一つ一つのブランドに最適な広告費を使えなかったこと消費者に一つ一つの商品の違いがうまく伝わっていなかったことが挙げられます。

社運を賭けたメガブランド戦略


このような経営状況の中、資生堂は大きく方向転換をすることを決意します。多ブランド戦略から、メガブランド戦略への転換です。100以上あったブランドの数を絞り、「メガブランド」となるブランドに大量の広告費等の資金を投入、育成していくことにしたのです。
俗に言う、選択と集中というヤツです。

この方向転換により、資生堂のブランド力や商品の知名度の向上が起こりました。そして、マキアージュやツバキなどのメガブランドで成功し経営を改善、今でも日本で一番の化粧品会社を維持しています。

また、メガブランド戦略の強みは、同じブランドを海外にも展開しやすいところです。資生堂は、日本でメガブランドとなった商品を海外でも同様に展開していき、世界中に支持されるメガブランドを作ろうとしています。資生堂の例は、マーケティング戦略が経営全体に大きな影響力を持っている良い例だと思います。

これから、他の会社の事例も紹介するのでよろしくちゃん!